2012年12月23日日曜日

祖母が愛した祇をん鰻の名店「松乃」


京都・南座のまねき・・・
今年は感慨深い風景のひとつになった。
実はあと100日で歌舞伎座新開場を迎える。
祖母が西陣にいたこともあり、
大学は京都に毎日足を運んでいたので、
この風景はまさに年の瀬のシンボル。
祖母と叔母の墓所に久しぶりに訪れた帰りに、
彼女らが愛した南座近くの鰻の名店へ。

東京浅草出身の祖母は生粋の江戸っ子だが、
祖父とともに西陣でビロード織りを営み、
二人の娘たちを大学に送った。
どこまでもキップのよかった彼女が愛した名店、
それが祇をん「松乃」である。

巷に溢れる“うな丼”とは一線を画す。
浜松市からよりすぐりの逸品は、
ここで敷地の井戸から湧き出る京の名水で、
まる一日“京の水”に馴染まされて・・・
江戸前の背開き、備長炭で素焼きに。
そして蒸し器で深く蒸されてから、
引き継がれたタレに潜らされて、
ふたたびで備長炭に燻し焼きとなる。
肝吸いは必須であるからして・・・
せいろむし」や「白やき」もぜひ。
大名物であるからしてお大尽気分で臨めば、
応分以上の満足に包まれることは、
決して悔いることはないのである。

岩倉木野にある「洛北松乃茶寮」は、
大人の隠れ家としては申し分ない。
ここでは「うなべ」が楽しめる。
好きなもの頼みなさい」といつも言ってくれた、
祖母には改めてただただ感謝しかない。