松坂屋の理想郷〜揚輝荘② 白雲橋・三賞亭


北庭園のシンボル「白雲橋
修学院離宮の「千歳橋」
写しと言われていています。

※修学院離宮 千歳橋 宮内庁HPより


こけら葺の千歳橋に対して、
こちらは緑釉瓦で葺かれています。
豊彦稲荷」の信長塀も同じ。
橋の中には立ち入ることが
できなかったので絵はがきより。
祐民の筆による龍の天井絵
逆さから見ると…
竜の鼻が髪の毛が
逆立った女性の横顔に見えるとか。
白木の蓮華擬宝珠
火灯口、無双窓といった意匠。

橋脚に階段の石貼り…
遠景でも近景でも
まさに絵になる佇まい。
クラッシク音楽、日本舞踊、
朗読、二胡演奏など、
盛んに市民参加のイベントが
ここを会場として開かれています。

こちらは北園に残る
野外円形劇場跡」。
桟敷風の舞台があったとか。
ステージの再構築の計画が
あるそうです。
園内にある「道しるべ
「ひたり志らひげみち」と読める
京都嵯峨の伊藤次郎左衛門家別荘
にあったものと思われるもの。
志らひげ とは白髭神社のこと。
こちらは「三賞亭
案内板によると…
「茶屋町の伊藤家本宅に
あったものを、1918年9月に
揚輝荘に改修移築したもので、
揚輝荘の最初の建物である。」
長年 物置にされていたようで、
朽ち果て寸前だったのを、
畳の取り換え、障子の張替えで
蘇らせたそうです。
煎茶の茶室なので
炉は切られていません。
丸窓、竹材の中国風意匠、
床柱はシャシャンボ
水屋との境のまどはハギ。

扁額の三賞亭の文字は
冷泉文字だそうで、
名古屋松坂屋の土地から移築の
京都の嵯峨三賞亭の写し。
伊藤家は代々、
京都冷泉家と交流があって、
和歌や書などを学んでいたとか。
前の池にかかる擬木橋
鉄筋コンクリート製の擬木は、
大正時代にできた
当時の先端技術ですが、
すでに欄干は苔むし、
風景に溶け込んでいます。
逆さの日泰寺五重塔
北園のインスタスポットとか。
擬木橋ができたのは大正7年、
五重塔は平成9年建立なので、
偶然の産物です。


このブログは
「揚輝荘と祐民ー
  よみがえる松坂屋創業者の理想郷 」
を参考にしました。

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