親鸞の桜

浄土宗の開祖「親鸞」の750回忌にあたり
京都市美術館で行われている
「親鸞展−生涯とゆかりの名宝」に・・・















親鸞は比叡山の堂僧をつとめた後、
浄土宗の開祖、法然の門下に入り、
弾圧を受けて越後(新潟県)に流され、
赦免された後、常陸の国 いまの茨城県に
移住して布教を続けました。


鏡に写したごとく
聖人の容姿を
伝えていることから
『鏡御影』とよばれる
親鸞聖人の肖像画や、

浄土真宗の根本聖典
『教行信証』など。。。










展覧会はほどよい入りで、
ゆったりと。。。
真宗寺院に伝来する
障壁画や絵画の名宝もあり、
なかなか見ごたえがありました。
















ところで親鸞は、展覧会が行われている
京都市美術館にほど近いところで
得度を受けてることを知っていたので、
そちらにも寄ってみました。




















天台宗総本山比叡山延暦寺の
三門跡の一つである「青蓮院門跡」
当時の門主 慈圓(じえん)は、
時代の流れにも積極的な理解と対応を示して、
当時の新興宗教の担い手であった
法然親鸞にも理解を示していたそうです。

境内には9歳の若さで得度受けた
親鸞の像が立てられています。





















親鸞が得度を決意し青蓮院を訪ねた時は、
夜だったので儀式は明日にと
勧められたのだそうです。
「明日ありと 思ふ心のあだ桜
 夜半に嵐の吹かぬものかは」















「青蓮院 宸殿」の前にある「左近の桜」


親鸞は明日があると思う気持ちは、
すぐ散る桜のようにはかない。
どうか、今日のうちにお願いしますと
歌を詠んだのだそうです。














「青蓮院 相阿弥の庭」
















「青蓮院のクスノキ」


日本は今、英知を集めた技術が
未曽有の災害の前で右往左往しています。
人間が知恵を絞って生み出したものには
最終的なよりどころにならないと
親鸞も考えていたことに触れ、
忸怩たる思いが募ります。

ただ明日散るかもしれぬ
桜を愛でられた機会に感謝しつつ・・・











京都市美術館前の
野外造形展

《水と緑の惑星》
 小牧徳満


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