投稿

3月, 2025の投稿を表示しています

1970EXPO70ユニコレ㉔ 選ばれし女性たち

イメージ
日本万国博覧会協会が重点を置いたのは 観客に対するサービス でしたが、 特に国内外の貴賓の接遇に携わる 万国博ホステスは " エスコートガイド "と呼ばれ、 国内外の観客の接遇、通訳、 案内などを担当するため、 選ばれた女性たちでした。 紺色をベースで白色がアクセント 、 合服はツーピース、 長袖の上着にミニスカート。 帽子は紺色でTPOによって マントを着用した。 金色の大きなボタン… 制服のデザインは広く一般募集、 ただ募集要項を見ると、 おいそれとは難しかったようで、 デザイン画だけでなく、裁断図、 素材見本、作品の説明書が必須。 二次出品になると、 実物見本をつくって出品。 一次審査の20点選出には、 いずれも三越、名鉄、大丸など、 大手百貨店のデザイナーや ファッションデザイン事務所の、 いわゆるプロといっていい 人たちばかりだったそうです。 結果… 伊勢丹研究所 に勤める 松本渓子 さんの作品でした。 EXPO70のテーマ館 … 太陽の塔 がそれなのですが、 さまざまな色が使われ、 とてもカラフルになるため、 テーマ館のホステスユニは 緑色と白色のツートンカラー 。 とてもシンプルな配色の ミニのワンピースと決められ、 帽子と靴も白色でコーディネイト。 ワンピースの前面の白色の部分に 大きめの8つの金ボタンがダブル、 肩にワッペン、 ウエストにベルトをつけることで ユニフォームらしさを強調 … 一般客と識別としても有効だった。 合服と夏服は同じデザインで、 見た目にさほど違いはないが、 夏服は少しだけグリーンが薄く 清涼感を出したそうです。 こちら" エキスポシスター "たち。 大阪万博の会場を訪れて 出会うホステスが、 当日券を販売した 出札係員 と 入場ゲードを管理 した彼女たち。 連日長蛇の列… 押しつぶさんばかりの混雑。 識別しやすい色味が採用され、 赤色に白色のアクセント。 エキスポフラワーは517名採用、 当初は9:30の開門に合わせ 8:30勤務開始でしたが、 来場者数が増えた4月末から 8時スタートになり、 日祝日は総出であたった とか。 エキスポフラワーの改札能力は 1人あたり1分間で20人と想定、 1時間1,200人の計算でした。 動く歩道をはじめエスカレーターの 管理にもあたった そうです。 ...

1970EXPOユニコレ㉓ イタリア館のユニとメルクリウス?

イメージ
イタリア館のユニフォーム は、 グラフィカルで抽象的な デザインと美しい色彩のプリントで 注目されたイタリアを代表する ファッションデザイナーである エミリオ・プッチのデザイン を依頼。 ユニフォームをいかに 重要視していたのかが、 よくわかると言われています。 帽子からタイツまですべてを 緑色、黄色、赤色、ピンクなどの 12色もの色を複雑に混ぜた ポップでサイケデリック なもの。 アフリカやバリ、ハワイなどの 民族衣装を思わせるにあふれる エキゾチックな色彩、 現代アートから インスピレーションした 過激なほどのカラフルな模様。 エミリオ・プッチは、 当時のファッション界の 革命児として" プリントの王子 "、 多くの女性を虜にしていました。 イタリアのパビリオン、 " 大阪の斜塔 ”といわれたとか。 フィレンツェの バルジェッロ美術館 から、 メディチ・リッカルディ宮殿 の 噴水用に制作された 《メルクリウス》が特別出品… ジャンボローニャ の作品で、 二匹の蛇が絡んだカドケウスの杖と、 翼のついたヘルメットと ブーツを身に着けています。 万博から2年後の1972年、 大阪市中央区天満橋にある 大阪マーチャンダイズ・マートビル の 3周年を記念してビル南側に 複製像が設置され健在です。 メルクリウス(Mercuriu) は、 神々の使者の役割を担い、 科学や商業の神 として崇拝。 翼のある帽子、翼のあるサンダルに、 " カドゥケウス "と呼ばれる 2匹の蛇が巻きつきのある杖。 1906年の『 大阪経済雑誌 』。 1925年の「 大大阪記念博覧会 」、 松明を左手に"カドゥケウス"型の 杖を右手に掲げる姿で登場。 科学と商業の神は大阪で、 その後大いに受け入れられる ことなっていく のです。 1918年竣工の 大阪市中央公会堂 、 " ミネルヴァ "とともに、 商業神" メルキュール "が "カドゥケウス"の杖を持つ姿 で 正面の屋根から大阪を見守っています。 これは 旧大阪市庁舎 の" 楣 "、 "まぐさ"と読むそうですが、 西洋建築では リンテル といい、 部屋の出入口を飾るもので、 カーラと...