京祈りの地をあるく 熊野 若王子神社


京都十六社めぐり その2
哲学の道にある 若王子神社
銀閣寺から久々に歩いた道、
ホントに空いてて…
ちょっと寂しさを感じました。

若王子には新島襄の墓所があり、
この地の思い出といえば、
早天祈祷礼拝を終えた後、
この駐車場あたりで "お善哉"
いただいたこと。

1月23日の新島襄永眠の日
有志が募られて墓参へ…
祖母の家に前泊して
よく参加していました。

山頂の墓所には向かわずに、
熊野若王子神社へ。
哲学の道の起点、
そして東山三十六峰のふもとに
位置する神社は、
道中の安全を祈願する社。

かつては極楽浄土と考えられ、
その崇敬を身分を問わず
集めていた熊野参詣の起点

法王・上皇による熊野御幸は、
まず若王子で身を浄め
新熊野神社で第一回の休息、
その後 伏見より淀川を
舟にて下って、
紀州路に向かわれたとか。

「熊野大権現」の扁額、
よく見るとカラスがいます。
三羽という人もいれば、
二十羽見つけたという人も、
「すべてにおいていずれも正しく、
 物事を色々な視点から
 見なければならないという」

教えの一説が込められています。

こちらは拝殿前に残る
宝形 (ほうぎょう)です。
かつて境内に地仏堂があり、
そこには薬師如来坐像
坐しておられました。

若王子社 伝来…
その後 松田福一郎さん、
長尾美術館と点々としたのち、
今は奈良国立博物館の所蔵です。

平安時代9世紀のもので、
手首先や螺髪などを除いて、
台座蓮肉部までを含め、
カヤの一材から造られたもの
若王子社は12世紀に勧請なので、
当初の安置場所は不明です。

境内にある千種有功の歌碑、
「名に高き 滝の白糸さればこそ
 花のにしきを おりいだしけれ」

と刻まれています。
神社背後にある滝は、
那智の滝を表しています。

祭神の天照大神の別号
「若一王子」にちなみ、
洛中熊野三山の分霊が
祀られていて、
「京洛東那智」とも。

若王子なで牛

恵比須殿におられる恵比須神像
宝暦11年(1761)の『京町鑑』には
夷川通に鎮座されていたものの、
応仁の乱により社が亡失…
ただ不思議と
蛭子の神像は残ったとか…
その後 遷座されたと伝わります。

等身大のえびす様、
開運商売繁盛…
いまなお多くの信仰を
集めているそうです。


八咫烏が梛の葉を
咥えている社紋
は、
サッカー日本代表でおなじみ。
朱印とともにいただいた
八咫烏のおみくじ…
英語、中国語、韓国語でも
綴られていました。
Slightly Good Luck でした。
春には桜が咲き乱れ、
多くの参詣者が訪れるとか…
次は新島襄と八重さんにも、
ご挨拶をしたいと思っています。

「熊野 若王子神社」
京都市左京区若王子町2番地
ご利益:学業成就・商売繁昌

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