1970EXPOユニコレ⑨ サンヨー館 ウルトラソニック・バスからミライーへ


サンヨー館といえば "人間洗濯機"、
ウルトラソニック・バス」は、
流線形のカプセルに入るだけで、
マッサージボールや超音波で自動的に 
入浴をすますことができるというもの。
「ファミリー・コーナー」には、 
展示されていました。

6名のモデルさんが交代で、
キレイキレイになってたのだが、
ビキニ姿で入っていて横から見える
当時のモデルさん曰く、
とても恥ずかしかったので、
お嫁にいけなくなると言われたとか。
当時の映像を見ると、
水着は揃いではなかったようです。

ちなみにビキニと言っても、
激しいものではなかったが…
ホステスさんにも体験したとか、
窓ガラスに新聞紙を
貼って外から見えなくした
とか。
人類にとって心地よい
空間を見つけ出そうという
"子宮回帰"という言葉が
流行っていたそうで、
ならば「卵型がよかろう」と。

当時の出展物の中で唯一、
社会実装されなかったのが
"人間洗濯機"だ
と言われる。
2025年 の関西万博では、
シャワーヘッド"ミラブル"を
手掛ける 株式会社 サイエンスさんが、
"ミライー"という名で、
55年越しの夢を受け継ぐとか。

アテンダントの黄色いユニホーム、
EXPO70サンヨー館のホステス
ユニフォームも継承
するのだという。
"ミライー"のコンセプトは
従来の入浴の概念を変え、
 カラダを洗うだけではなく
 ココロも洗われる製品
」そして、
身体を清潔にするだけでなく、
背面のセンサーで
生体データを測定。
よりリラックスやリフレッシュが
できる工夫を加えるそうです。

人間洗濯機は3台作られたとか、
EXPO70の2年後に開催の
アルゼンチンでの健康博
人間洗濯機、健康カプセル、
フラワーキッチン
がプレゼント。
その後アルゼンチンで
どうなったかは分からず。
1台が故障したの廃棄されたので、
EXPO70にあった1台のみが、
残されているとのことでしたが…
サンヨーを吸収合併した大阪守口市の
パナソニックミュージアムには、
見つけることができずにいます(泣)。

合服と夏服は同じデザイン、
合服は黄色のツーピースで
ミニスカートが爽やかさを演出。

同じ黄色のジャケットを重ね、
アクセントに白色のライン。
スタンダップ・カラーで、
白色のベレー帽、白色の靴、
白色のショルダーバッグ、
白色の手袋がセット。

夏服はミ二のワンピース。 

サンヨーの企業カラーは、
実は青色だった
そうでして、
展示館にマッチしたものにした。

日本の伝統民家の様式を取り入れた、
パビリオンの屋根は鉄板一文字葺。
石垣から滝が流れ落ち、
正面に立てられたポールには、
大きな 鯉のぼり が泳いでいました。

来館バッヂにも鯉のぼり
虎次郎コレクションの一つ。
実は母の友人がサンヨーの要職に
就かれていたこともあり、
よく通っていたらしい。
当時3歳なのでちゃんとして
記憶は無いのが残念…

来場者のちびっ子には、
折り兜が配られたとか。

長方形の"平和の池"がぐるりと囲み、
広島・平和公園の水、
富士山の金明水
セーヌ川南極の水など、
世界約80か国、1,500か所から
集められた水を湛えていたのです。

テレビ電話と電波新聞がある
ファミリー・コーナー」、
電波新聞と名付けられたのは、
ファックステレビといったところ。

ボタン操作ひとつで調理から
食事までできる「フラワーキッチン」、
家庭にいながらビジネスや
ショッピングが自由自在にできる
未来の家庭情報機器の「万能テレビ」も
装備されていた。

球形のカプセルの中に
休息と安眠のために必要な
全自動機器がセットされた
健康カプセル」。
女の子の不安そうな顔…

パンフレットにはシステム化
による生活革命とありました。

こちらサンヨー館のユニを着た、
リスの貯金箱のデザインは、
あの手塚治虫さんだという。
稀少でネットオークションでは、
かなりの高値がついています。



テーマは「日本のこころ」。
ホステスたちの訓練は、
接客の基本から外国語、 
そして万国博についての
レクチャーや他館についても…

茶道や合同訓練による
ワコール本社での下着の講習も。
エレガントなユニフォームに
ふさわしいホステスになるための
カリキュラムが目白押しだったそうです。

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