1970EXPOユニコレ⑦ 三菱未来館 スリーダイヤ


エレガントにまとめる 
三菱未来館のユニフォームの
デザインテーマは”若々しさ
赤色と白色を基調に、
紺色のブレードで引き締め、
中央部においたスリーダイヤ
アップリケをアクセントにしている。

3月から5月の合服は
三菱ボンネルの赤地を、
6月から9月までの夏服は
三菱レイヨン
白地を主体にした。

それぞれ帽子も合服は赤色、
夏服は白色。
ともに半袖。グッズ、バッグ、
ケープなども基調色に合わせて
デザインされており、
スポーティななかにも女性らしさ、
エレガントなムードを
意図していました。



1970年万博の三菱未来館の
パンフレットの冒頭には、
2020年の来場者が
どういう暮らしをしているのかが、
「50年後のあなた」
として
まとめられていました。

2020年ももう過ぎていますが、
遥か未来の50年後…
「家事はすべて機械がやるために、
 主婦は電子チェアにすわって、
 家事プログラムに合わせ
 たボタンを押すだけとなる」

家電が普及しそれをスマホで
操作するということが現実に
行われるようになりました。

「一生のうちで唯一の財産という
 所有物的な考えはなくなる」

不動産が"負動産"とも…

学校は、個人の能力をのばす
「科目別進学制」となり、
勉強の場は家庭に移り、
テレビ放送で教育を受けるように。
リモートで教育がなされる時代
能力を判断する基準は、
いまだ序列と偏差値から
脱せずにいます。


農業に関しては、稲作が減少し
酪農に重点が置かれますが、
機械化された集約化や、
「多様化した専門的個別経営の農業」
が進んでいると…
天候も自動調整され、
人工照明のおかげで生産性は
増大しました。
"植物工場"が登場した一方で、
酪農は日本では厳しい状況下
に。

総合プロデューサーを担ったのは、
ゴジラの生みの親でもある
田中友幸さんでした。
SF作家の星新一さんや矢野徹さん、
福島正実さん、
さらにイラストレーターの
真鍋博さんが加わっていました。

パビリオンの外観は斜めに
鋭角な独特のスタイル、
曲線と直線でデザインは
日本の美を映されたものでした。

第一室は「日本の自然」、
荒れ狂う暴風雨の海に火山の爆発…
第二室は「日本の空」、
緩やかに自転する地球を眺める
宇宙ステーションの世界。
第三室は「日本の海」、
幻想的なマリンスノーの深海へ。
未来の海底都市を俯瞰する。
第四室は「日本の陸」、
新緑に囲まれた未来住宅。

第五室は「あなたも参加する」、
ステージに立つ観客をITVが捉え、
巨大なスクリーンに5倍の大きさで
"シルエトロン"に映し出す。

観客自身によって未来のビジョンを
創造することがねらい
だったとか。

2025年の関西万博でも
三菱グループは”未来館"だという。
地球温暖化に伴う異常気象や
少子高齢化に伴う人口減少、
過度な都市集中や地方の衰退など、
大きな課題が山積しています。
さてどんな未来が描かれるのか?

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