京の冬の旅2023+ 妙心寺 法堂と庫裏方丈へ


妙心寺の龍と言えば
"法堂"の狩野探幽の"雲龍図"。
こちらは通常拝観ができるが、
撮影NGなので"大庫裏"にあった複製を。

まずは"三門"から…
1599(慶長4)年の建立、
妙心寺境内で唯一の朱塗り
禅宗なので例の如く山門ではなく…

観世音菩薩と十六羅漢…
楼上に祀られているとか。
"山門懺法"の法要には特別公開、
"京の冬の旅"にも参加されたことあり。

直線状の伽藍で"仏殿"と続く、
文政10年(1827年)の建立。
"祈祷"と書かれた扁額…

毎朝の勤行を始め、
お釈迦さまの三仏会である
降誕会・成道会、涅槃会
勤められる場所です。
釈迦像は蓮華を拈じるお姿で、
拈華微笑」を顕します

西側には"龍泉庵"

明智風呂」と呼ばれる"浴室"

『一切経』が輪蔵に納められ、
輪蔵を回転させることで、
経文をすべて読誦した
功徳を得るとされる"経蔵"。

"仏殿"と"法堂"、
そして"寝堂" "大方丈" "大庫裏"、
これらは回廊でつながっています。

そしてこちらが入山・晋山の
新住職が使われる"勅使門"。

大方丈玄関にて受付をすませ…

法堂は ほうどうではなく"はっとう"、
仏像は安置されず、
住持による法座や坐禅の場。
今日でいう多目的ホールと
いったところで、
"雲龍図"が見下ろしています。

直線状の伽藍は"寝堂"と続きます…
かつて客間でしたが、
現在は法堂行事の控えの間に。

1654(建承応3)年の建立"大方丈"
観音さまの前に「おかげさま」、
仏事行事を勤める控えの間、
食事の場となる大広間です。
そして何百人もの食事を
調理、配膳を担う"大庫裏"。
こちら"焚口"は壁で仕切られ、
調理場に煙や火の粉がいかない工夫
1858(安政5)年の補修改築で、
"大煙出し"のみとなっていましたが、
1990年の庫裏ほか五棟修理事業で、
創建当初の姿が取り戻されたとか…
こちら"大竃戸"で、
手前からお湯、米・汁物、おかずの釜、
大きな釜で炊くとできる"お焦げ"、
お湯をはり香ばしい香りの
お茶代わりとした。
釜は据えたまま洗って、
テコの原理で水を空けるが、
釜側を高く傾斜があり、
板の隙間より流れ落ちる仕組み。
こちらは"小庫裏”で、
窯跡から復元されたもの。
大庫裏を正面からみたところ…
そして横から…煙出しが2つ
復元された姿が見て取れます。

大庫裏につながる大廊下には、
配膳棚が設えられています。

妙心寺は映画の撮影に
たびたび応じることでも有名、
綾瀬はるかさんが『本能ホテル』で
駆け抜けたのもここ、
中井貴一さん佐藤浩二さんの
壬生義士伝』2003年、
駆け込み女と駆け出し男』では
大泉洋さん、戸田恵梨香さん、
満島ひかりさん…
そして1月27日公開予定の
綾瀬はるかさんとキムタク
大庫裏での一幕が観られるとか。
楽しみに公開を待ちたいと思います。

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