大学をあるく③ 京都工繊大 工芸本館


京都工繊大の
松ヶ崎キャンパスには、
登録有形文化財が盛り沢山。
シャープな造形美を魅せる
旧工芸本館」。

北側立面の大きな窓は製図室で、
採光の原則である北向き窓
薄く張出した連続窓は、
モダニズム色の強さを感じます。

設計は本野精吾さん。
京都市立美術大学、
いまの京都芸大の上野伊三郎さんと、
日本インターナショナル建築会
を結成し、
前衛的な建築活動をされた人。

スクラッチタイル貼の風合いが、
キャンパス雰囲気を
リードしていました。

内側に二つの中庭を持ち
ヨの字形構造となっています。

廊下にも光が入ります。

こちらは本館南翼の北面して建つ
倉庫」も登録有形文化財です
階段を配しされ屋上には塔屋があり、
窓には内側は鉄扉付です。

正面には車寄せ…

庇にガラスを張って採光されています。

玄関の扉回りはエレガント。

内部に入るとシックな装い。

玄関ホールは高さの制約を感じさせません。

京都高等工藝學校
初代校長 中澤岩太 博士。

第二代校長 鶴巻鶴一 博士、
いまも見守っておられます。

階段柱の丸み

踊り場の設え。

プロポーションのよさは内部にも。



メイン以外の階段回りもモダン。

腰壁のタイルの貼りもヨス。

建物のカラーリングは他の校舎にも
引き継がれているようでした。

こちらは東部構内にある
60周年記念館」。

建築造形学部門の
木村博昭教授が設計。

「時間をテーマに記憶と
 時を静止させた
 時代を再確認する場所
 として作られたとか。

空間の素材とディテールを熟考、
現代性の表現として鉄を使って、
本野清吾のRC造の校舎との対称
意識したそうです。



「京都工芸繊維大学 3号館」

旧京都高等工藝學校 本館及び講堂→
建築年:1930年(昭和5)
設計 :本野精吾
構造 :鉄筋コンクリート造3階建
【国 登録有形文化財】

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