大阪の近代化遺産をあるく〜大江ビルヂング


曽根崎変電所の裏手にある
大江ビルヂング」。
すぐそばにある大阪高裁、
大正時代に大江さんという

弁護士が建てた
法律家向けのテナントビルです。

「ビルヂング」という言葉。
日経電子版の取材コメントによると、
当時の表記によるものではないかと…
「di」を「ヂ」と書いていたから。
当時のローマ字表記が日本式でヂ= di、
ジは zi だったということに由来。

中央の玄関にある
大きな雨除けの庇は
なんとブロンズ製だそうです。

ガッシリとした骨組み、
まさに大正モダンを感じさせます。

木製の観音開きの扉。

直線的に幾何学化した装飾は、
飾り柱にペディメントなどなど、
機能化されたコンクリート建築に、
粋なものが残されています。




最近はギャラリーやショップも
増えたようですが…

威厳のある雰囲気はそのままに。

建てられた当初は、
地下に食堂、理髪店、貸金庫。
1階ホールにはビリヤード台や
バーカウンターもあったそうで、
ホテルサービスが
提供されていたそうです。

現在も理髪店は健在です。

後ろ姿にも気品が漂っていました。



「大江ビルヂング」
建築年:1921年(大正10)
設計 :葛野荘一郎(葛野建築事務所)
構造 :鉄筋コンクリート造り 5階地下1階
所在地:大阪市北区西天満2-8-1

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