大学をあるく② 関西大学 千里山デザイン


校門をすぐ入ると「円神館」、
エンタシスの柱で支えられた建物。

16本もの柱で支えることによって、
円形建物の下にピロティースペース、
そこへ立方体の箱がいくつも。

鉄骨とガラスで作られた箱が
ぶら下げられています。

もとは専門図書館の
1954年竣工、
1978年には蔵書スペース不足で
ピロティ部分を一部書庫化。
その後「用途変更」され
情報センターに改造されました。

千里山キャンパスには、
村野藤吾設計の建物が多いとはいえ、
最近までは村野の特徴をその後の
キャンパスデザインに
活かしてくるのは、
難しかったようです。

関大のキャンパスには、
統一性がないとの声・・・

村野さんは
「建物の外観デザインや様式によって
 キャンパスに統一性を
 与えようとはしなかった。
 むしろ、それぞれの場所に適合した
 建築をして多様性を持たせながら、
 木々や地形などの環境要素を
 維持しようと努めていた。」

建築が多様であって、
部分部分で出来上がっているかも。

関西大学が2014年に出された
「千里山キャンパス
 デザインガイドライン」
にこうあります。

「旧い建物や設備を解体し
 新しいものに置き換えるだけの
 一方向の開発ではありません。 」

大地、自然、歴史的に形成されてきた
校舎群の持つ空間構造の価値を見出し、
学生のアクティビティに配慮しつつ、
自然との調和を目指されているとか。

「ブルドーザーを入れるのは
  最小限にした」と…
傾斜地で建物を建てるときの
村野さんの口癖だったそうです

「関西大学円神館」
→関西大学 I T センター
竣工 昭和39年(1964年)
設計 村野藤吾/村野・森建築事務所
構造 鉄筋コンクリート造3階建 

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