飛んだ倉はオイルマネー!?
信貴山縁起絵巻 飛倉の巻に描かれた山崎長者は、
大阪と京都の府境にある現在の大山崎町にいた
荏胡麻油(えごまあぶら)生産者であったと言われています。
鎌倉・室町時代の油屋さんは神人でもあったようで、
油で儲ける経済力とともにある種の特権階級でもあったようです。
飛んだ倉は現代で言うとオイルマネーなのかもしれません。。
この 大山崎町 は
天下分け目の合戦の秀吉と光秀の「天正山崎合戦」の場ともなり、
明治維新間近の「禁門の変」で敗れた志士たちの
最期の場ともなったようです。
現在の大山崎町は「何も足さない。何も引かない」のCMで有名な
サントリーの山崎蒸留所がありますし、
最近ではの名神高速道路・京滋バイパスの分岐点で大山崎JCTが作られ、
現代でも交通の要所となりました。
話は変わりますが、
5月15日の朝日新聞で「合併第二幕に温度差」という特集がありました。
どこもかしこも合併!合併!のようですが、最近は事情が違うようですね。
大山崎町は明治の市町村制で、大山崎村、円明寺村、下植野村の3村が合併して大山崎村が誕生以来(昭和42年に大山崎町へ)、ずっと町として元気に続いています。
大阪の泉南にも泉大津市、岸和田市、和泉市にはさまれながらも、
元気に町を貫いている 忠岡町 という町があります。
忠岡町には、
水墨画専門の美術館として有名な (財)正木美術館があります。
正木美術館は、国宝3点、重要文化財12点というコレクションを持ち、
小野道風筆 「三体白氏詩巻」のほか
一休さんと晩年の恋人・森女が、同一画面におさまる
「一休と森女図」なども所蔵されています。
古くからの地名がなくなることは、ちと寂しい想いがします。。
お勧めの一冊!!