イケフェス 2016〜 原田産業本社ビル


現役で使われ続けている
船場モダンビル
「原田産業本社ビル」


イケフェス2016 原田産業本社ビル

[特別公開]定員 なし
日時=11/5(土) 10時~16時
 珠玉の“生きた建築”が今年も
 大きく扉を開いてくれます。
 現役のオフィスのため、
 一般公開されるのはこの機会だけ。
 イケフェス参加3回目となる今年は、
 ついに定員なしの特別公開を開催。
 並ぶだけの価値あり。
 戦前の近代建築ならではの
 至極の空間に出会えます!

会社のホームページの内部写真
実際に見れるのはホントに、
イケフェスさまのお蔭なし。

しかも超レアな11月5日、
ワンデー・オンリーなのです。

玄関ホール内にある竣工年銘板。
「昭和3年(1928年) 3月」と…

設計は大正後期から昭和初期にかけて、
大阪を中心に活躍の小笠原祥光さん。
鉄道院から住友総本店を経て、
大阪に建築事務所を開設した人。

数多くの作品を手掛けたそうですが、
小規模なものが多いいようで、
現存のものは少ないようです。



吹抜ホールと階段のコダワリ。
小さなビルなのでなかなか、
見上げた写真にイイのがありません。



階段の足元の飾りも
お見事というほかありません。



1階事務所もそのまま、
造作はあまり手を加えずに、
大切に使われているようでした。

小笠原さんの経歴は少し面白い、
「独立前の1年間だけ渡辺節
 事務所に籍を置いていたことで、
 そこには一回りほど
 若い村野藤吾がいた。
 小笠原は村野と仲が良かったそうだが、
 古典からモダンまでをフラットに
 扱うデザインセンスには、確かに
 相通ずるところが認められる。」※
と…
建築家で大阪市立大学特任講師の
高岡伸一さんの記事をみつけました。



バルコニーをもつ大きな
ガラスの開口部からの、
光の陰影が絶妙でした。





2階には応接室、会議室。

マントルピースのある社長室。

漆喰左官のシゴトも凄すぎる。



4代目の現社長である原田暁さんは、
大学で建築を学んだ経歴の持ち主。
建物の価値を損ねないよう
自ら提案して慎重に
改修を進められているそうで、
オリジナル状態の良いインテリアは、
新しく取り付ける空調や照明など…
配管を一切露出させない徹底ぶりとか。









52 原田産業株式会社 大阪本社ビル
所在地 :中央区南船場2-10-14
建設年 :1928年
設計  :小笠原建築事務所(小笠原祥光)


※このブログは【都市を生きる建築(41)】
「南船場の隠れた名建築…
 原田産業株式会社大阪本社ビル」
        参考にしています。 

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