西宮をあるく② ゑべっさんのご利益

七福神でも大黒さんと
ならんでおわします「ゑべっさん」。
日本の国を作ったとされる
クニウミ神話の主役、
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
伊弉冉尊(いざなみのみこと)の息子さん。
七福神の中では
唯一国産の神様とされてるのですが…
持ち物の釣り竿と鯛でまさしく海の神様、
後に農業や商業の神様ってことで超モテに。
「夷」や「戎」とも書かれることからすると、
異民族の漂流者がルーツなのかもしれません。
三連春日造(さんれんかすがづくり)と呼ばれる
珍しい構造の本殿前に立つ拝殿に上がると。
真正面に三殿が拝めます…
蛭児大神、天照大御神および大国主大神、
そして須佐之男大神が奉斎されています。
三神は日本書紀によると“ご兄弟”にあたります。
神池にある「伊勢神宮遥拝所」
南北朝から室町期の頃に造られた神池には、
大きな島が三つある三島一連のかたちで、
蓬莱山水の様式といわれているものです。
島と拝殿正面を結ぶ線に「瑞寶橋」。
1922年(大正11)完成の青銅欄干の反橋
蔵元白鷹」辰馬悦叟さんの意思を継ぎ
二代目 辰馬悦蔵さんが改修されたもの。
拝殿下左右の青銅製狛犬は、天保12年に
八馬(はちうま)七兵衛らの奉納になるもので、
神域には宮水にて生業とする
蔵元らの名がみえます。
辰馬氏、葛馬氏、八馬氏、乙馬氏、
六馬氏、小上馬氏など十五家には馬の名が。
西宮神社の神幸の騎馬の供奉などの役に
当たる家柄でもあり、
西宮の宿場の役にもあたっていたので、
馬氏を頂いておったのでしょう。
こちらは…常夜燈型の珍しい道標
寛政11年(1799)の年号があり、
正面には
「世話人 平内太郎右衛門
             真宜(さなぎ)喜三右衛門」。
西国街道・山陽道の要衝であったことの証。
「西宮大神宮 左 京都大坂 道」
そして「右 兵庫はり満 道」とあります。
赤門の名もある表大門に連なる
大練塀 (おおねりべい)
名古屋・熱田神宮の信長塀、
京都・三十三間堂の太閤塀とともに
日本三大練塀」と称されているものです。
「扇にて 酒くむかげや ちる桜」
          芭蕉
茶屋でいただいた「ミニたい焼き」。
…で「ゑべっさんのご利益
オミクジをひいたら、なんと「凶」でした。
「人めには見へねどひとりつつしめよ
 かくりに神のますをおもひて」とあり、
どこからでも神々は見ておられると…
我意を通そうとせずに慎ましく、
勝運をもたらされる日を信じて(・ω・)v

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