その手は桑名の焼き蛤⑥ 旧四日市銀行桑名支店
桑名の「京町」あたりには、
桑名の経済の中心地だったようで、
百五銀行、四日市銀行、名古屋銀行、
そして桑名町役場がありました。
幾何学的な要素をもつアールデコ…
1925年(大正14)に「四日市銀行桑名支店」
として竣工した当時らしい銀行建築。
いわゆる昭和恐慌もあって1930年代には、
四日市銀行桑名支店は閉鎖されましたが、
その後 現在の桑名信用金庫が四日市銀行より
買い取って桑名信用金庫の本店、
ついで京町支店として利用したあと。
1991年に土地と建物が桑名市に寄贈され、
「桑名市石取会館」として公開されています。
石取祭は「日本一やかましいお祭り」として有名。
豪華絢爛の祭車の灯火が夜空を焦がして、
巡行する姿と鉦と太鼓の音…
一度目と耳で体験したいものです。
鉄筋コンクリート造りで一部3階建て。
古典様式が簡略化され、
建物の角は丸く縁取りされ、
重厚で力強い外観がヨスヨス。
柱と柱の間には長方形の窓が二つ、
柱上部のエンタブラチュアという水平帯は、
屋根の荷重を受けて、本来直接柱に
支えられているものなのですが、
装飾的に簡略化されています。
こちらは石取祭の祭神「春日神社」。
古来桑名の総鎮守として
桑名首(くわなのおびと)の祖神を祀る。
春日神社とも「桑名宗社」ともいう。
春日神社とも「桑名宗社」ともいう。
桑名神社と中臣神社の両社を
あわせてこの名があ。
「勢州桑名に過ぎたる者は銅の鳥居に二朱女郎」と歌われた
1945年の戦災で焼失したのだそうです。
三重県内における
初期の鉄筋コンクリート造、
2008年に
国の登録有形文化財に指定されてます。
妻面両端にパラペットを立ち上げ、
外壁と柱はスタッコ塗壁になっておる…
1926年(大正15)の近代遺産です。
こちらは「六華苑」の
敷地にあるレンガ倉庫。
もともとは5棟あったそうですが、
こちらも
1945年の戦災で3棟となっています。
米蔵として使用されてきたものだとか。
連なる部分のレンガの造作がヨス。
奥に見えるのが土蔵です。