大大阪をあるく23 武田薬品工業 道修町ビル
















「武田薬品工業 道修町ビル」
薬問屋や製薬会社のならぶ
道修町(どしょうまち)の中にある。

道修町の名のルーツは諸説あり、
このあたりは古くから「道修谷」
呼ばれていたという説が一番有力です。

道修寺という寺があったからという説。
北山道修という医師がいて、
門前に薬屋が集まり、
道修町になったという説。

それともう一つ、この辺には私塾が多く、
懐徳堂(かいとくどう)も近くに
位置していたため「修学修道の地」で
あるからという説などなど。


















武田家の初代・武田長兵衛が、
道修 町2丁目で薬種仲買仲間として
独立したのは天明元年。
2代目が店舗 を移転し、
事業を拡大したのがこの地であったという。
















設計は片岡建築事務所松室重光
所長の 片岡安 とは大学の同期であったようで、
同所の所長代理的な立場にあったという。
松室は武田薬品とは関わりが深く、
武田長兵衛 の自邸の設計も手掛けている。

この当時の流行であった
「スクラッチスタイル」ではなく、
煉瓦色タイルの面のモダンデザインを
用いたことはあえて古典様式に精通した、
彼だからこそのなせる業と評価が高い。
















1階や軒飾りなどに見られるモチーフが、
モダンビルの装いに添えている。

















「武田長兵衛商店本店」
建築年:1928年(昭和3)
鉄筋コンクリート造3階建
 地下1階(後年に5階に増築)
設計:片岡建築事務所(松室重光)



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