はるばる来たぜHAKODATEvol.3 函館の教会~函館ハリストス正教会


函館にも"元町"という地があり、
高台には南北に教会群が立ち並びます。
シンボルの一つ"函館ハリストス正教会"。


箱館開港間もない1859(安政6)に
始まったハリストス正教会の歴史は、
ロシア領事のゴシケヴィッチが
設置間もないの領事館内に
聖堂を建てたことに発します。

その2年後に来日した修道司祭
ニコライ・カサ―トキンにより、
3人の日本人が洗礼を受け、
日本におけるロシア正教会の
歴史が始まったのです。

初代の聖堂は、1861年(万延元)竣工…
当時の古写真によると、
ロシア正教会の特徴玉葱型の
キューポラを持つスタイルだったとか。

1916(大正5)の秋になって、
煉瓦造平屋で外壁に白漆喰、
先代と同様に玉葱型のキューポラ
ロシア風のビザンティンスタイルで、
10月15日に成聖式がおこなわれてた。

聖堂内はカメラNGなので、
絵葉書より…
ヴォールト天井は外観以上の
広がりを感じさせていました。
イコノスタスと呼ばれる聖障や
イコン画が飾られていました。
堂内の床には丁重に織られた
美しい花茣蓙が敷かれていました。

30度を超える熱射のなか、
聖堂の売店の人から、
「北海道なのに暑くてすみません」
大阪は38度なので平気と伝え、
続けて京都ハリストス正教会
イコンを見たことがあり、
「同志社出身なので函館はぜひ…」
返すと…

同志社小学生5年生の修学旅行は函館
ハリストス正教会を訪れる
プログラムがあるとか、
聖堂に入るとき帰る時に、
「静態して見学されるので、
 いつも関心しています。
 さすが同志社さん」
とお褒めのコトバ。

京都ハリストス正教会のイコン
スケールは倍ほどでした。

豊橋ハリストス正教会とともに、
キューポラと鐘塔がセットです。

ロシア・ビザンティン様式で、
設計は同教団の輔祭を務めていた
河村伊蔵が担当したと言われています。

河村伊蔵愛知県南知多の生まれ。
洗礼を受けた後上京、
神田駿河台の正教会の神学校で
ロシア正教について学んだ人
司祭の仕事を補佐する
副輔祭(ほさい)や輔祭として、
日本国内に建てられる
正教会聖堂の設計に携わったという、
豊橋ハリストス正教会はその頃の作。

京都ハリストス正教会の設計は
京都府技師の松室重光さんです。

青年建築家・関根要太郎
函館ハリストス正教会は
ロシア人建築家作と思っていた
という話があったとか…

ロシア人建築家の作品と
思わせてしまったほどの腕前

ちなみに函館ハリストス正教会の
煉瓦・漆喰の建材などは、
国産の品で賄われている
といます。

建物全体の修繕と耐震補強が
約2年の工期でおこなわれ、
2022年12月に完了したそうです。

建築中途雪のキューポラは、
教会のFacebookより




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