岐阜をつくねる④ 金華山ろうぷうえい


ぎふ金華山ロープウェー
企画された1954年当時は、
全国でも空中ケーブルカー
2か所しかなかったそうでして、
戦後の新設は初めてだったそうです。

傾斜角も全国一の急傾斜角、
最急勾配は32度42分
高低差が255.43mあるところを、
半正三角形の三角定規の
30度よりやや急峻な角度を
上がっていくのです。


2011年の改修工事で
原動装置が更新されて、
サイリスタ制御から
VVVFインバータ制御へ。
インバータ制御は細かい
電流をつくることとか、
周波数が細かいので省エネ
ダイオードに3端子の半導体である
サイリスタを組み合わせて
直流に変換して使用するのに
比べて細かい制御ができるとか…

インバータ式蛍光灯が、
ちらつきがなくなるのがソレ。
"三線交走式普通索道"という方式、
レールの役目の"支索"、
ゴンドラを引っ張る"曳索(えいさく)"、
曳索に弾力を与える"平衡索"の3つに、
そして"緊張索"が支索を支えています。
異音がなく静かな運転は、
金属滑車と支索の接面に
合成ゴムが採用されているおかげ。
ゴンドラは6代目になるそうで、
このパンフにあるのは4代目
1986年2月27日から
1991年11月24日。
5代目は1992年3月13日
からですから、
新調にはかなり時間を
要することがわかります。
こちらは2代目(1962/6/22-1968/6/8)、
1965年1月に公開されて日活映画
『花咲く乙女たち』
オープニングクレジットで登場…
舟木一夫さんのヒット曲で綴る
青春大作なんだそうで…
チンピラたちが組長の命を受けて、
一人でも多くの女工を辞めさせて
高く売り込もうという街に流れ込む…

舟木一夫元ヤクザ
"尾西市"ではたらく織姫サツキは、
西尾三枝子さんが演じているのだとか、
山麓駅で改札待ちをする織姫たち。
尾西市は愛知県北西部に位置、
岐阜県境に存在した市でしたが、
2005年に一宮市に編入
金華山にはほど近かったのです。
実は金華山空中ケーブルカーは、
計画が二度頓挫しているのです。
1912年(大正元年)鉄道敷設免許を
取得するも資金調達不良で1914年、
"金華山登山鉄道"免許失効…
二度目は"金華登山鉄道"、
なぜ"山"を外したかは不明ですが、
1928年(昭和3)免許するものの、
昭和恐慌により1930年に失効断念。
絵本にのこる"ろうぷうえい"、
初代機が描かれています。
左上には岐阜観光索道株式会社
土屋二郎・指導とあり、
岐阜城に多くの子どもたちの姿。
経営上の好条件を満たす
観光用ロープウェイ
社長の篠田元弘さん曰く、
・山麓駅までの交通の便がよい
・山頂駅近くに城、神社仏閣がある
・徒歩を除き、
 山頂駅への交通手段がほかにない
ちなみに岐阜城も経営は岐阜観光索道。
山頂駅には"リス村"もあります。
1965年(昭和40)に開業で、
日本で初のリス園
金華山にいるリスは、
リス村から逃げ出したのでなく、
1963年(昭和11)に岐阜公園会場の
「躍進日本大博覧会」から
逃げ出し野生化したリスを捕まえ、
調教したのだそうです。
ちなみにタイワンリスとか…
友人曰く寒くなると出てこなくなり、
入場無料になるとか…
入っても意味ないんやけど。
次回は"信長のおもてなし岐阜"を!

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