袖章とプロ野球① "がんばろう"
「がんばろうKOBE」
神戸市を本拠とした
オリックスブルーウエーブ、
右袖についたスローガン。
パ・リーグの名門球団が
オリエント・リースに買収、
1989年「まさかの阪急が」…
その衝撃はいまでも覚えている。
南海ホークスのダイエー買収、
そして福岡移転よりも、
こちらが先行した。
1995年1月17日、
「阪神・淡路大震災」。
「がんばろうKOBE」を合言葉に
その年リーグ優勝を果たし、
翌年には日本一に輝き、
復興のシンボルとなる。
「赤と黒」の阪急が、
青と黄色を基調とするユニに、
変更された3年後西宮球場も、
ブレーブスという名も終焉を遂げた。
時が流れて2020年…
新型コロナウイルス感染という
がんばりようがない?そんな年。
プロ野球は無観客試合という
スタートを切り…
スタンドの応援風景は一変しました。
東日本大震災で開幕延期となった
2011年には「がんばろう日本」…
読売巨人軍の当時の会長が
開幕強行論をぶち上げたが、
プロ野球全体が一般社会からの
距離感を埋められず開幕延期に。
無観客で行われた練習試合3月16日、
神宮でのヤクルト―巨人戦。
プレーボール直前、
千葉で震度5を記録の地震が発生…
その後も何度か余震があり、
「こんなときに野球を
続けていいのかよ!」。
東北楽天ゴールデンイーグルスの
「がんばろう東北」が袖章に。
実はYahooの検索データからは、
長らくこのスローガンが
検索され続けているそうである。
一番多かったのは2011年4月5日、
前日4日にのワッペンを
つけることを発表した翌日のこと。
春のセンバツでは甲子園にも
"がんばろう!日本"の垂れ幕。
ネット裏にもその文字が
掲げられました。
プロ野球ではオールスターゲーム、
プラクティスユニの袖章に。
東北楽天ゴールデンイーグルスの
「東北」の文字は皮肉にも、
この袖章が初お目見えがだったのです。
不器用でもつづけらること、